イカ墨とタコ墨の違いは!?
2016/03/06
パスタの定番のメニューの一つに「イカスミパスタ」ってありますよね。
実際に墨を吐くところを見たことない人は多いでしょうが、
一般にイカは墨を吐く生き物ということで子供にも知られています。
では、タコはどうでしょうか!?
タコも実際に墨をはくところを見た人は少ないかもしれませんが、
基本的には、墨を吐く生物として認識されていますよね。
アニメとかでもタコは墨をはくイメージってありますもんね!
では、タコはイカと同じように墨を吐く生き物なのに、
なぜ「タコスミパスタ」って存在しないのでしょうか?
料理だけに限らず、イカ墨とタコ墨の違いはあるのでしょうか!?
今回は、イカ墨とタコ墨の違いについて紹介したいと思います。
イカ墨とは!?
イカ墨とタコ墨の違いを紹介する前に、まずそれぞれの特徴を見てみましょう!
【イカスミ】とは?
イカスミ(イカ墨)は、イカが体内から排出する粘稠性の高い黒色の液体である。
主に、捕食者から逃げるための防衛手段として使われている。
体外へ吐かれた墨は、紡錘形にまとまってから大きく広がる。これは、自分と似た形の物質を作り出し、敵がそちらに気をとられている間に逃走を図るためと言われている。いわゆる「分身の術」というわけですね。
イカスミの色素成分は、メラニンである。アミノ酸も多く含むため、食材としての利用価値も高いと言われている。ただ、従来は黒い道の成分であるとして、廃棄されていたこともあったそうです。
主にイカスミを使った料理としてはパスタやパエリアが有名であり、ムコ多糖類という糖質成分が血液に良く、痛みを和らげる効果があるとも言われています。
タコ墨とは!?
【タコ墨】とは?
タコスミ(タコ墨)とは、海の中で排出され、敵から逃れるために排出されます。
タコスミは粘稠度が低いため、吐き出されると膨張するようにすぐに広がります。
できるだけ視界を遮っている間に逃走するというわけです。
いわゆる「めくらましの術」ですね。
一般にタコスミはまずいと言われていますが、その成分の中にはアスパラギン酸やグルタミン酸などのアミノ酸系の栄養素が豊富に含まれています。
では、なぜ料理に用いられないのでしょうか!?
その理由は、タコスミが肝臓に埋まったような形になり、取り出すことが難しいからだそうです。生ダコであっても捕まえる時に墨を吐ききってしまうことや、茹でたタコとなっては破らずに取り出すことができないなどの理由があります。
そもそも、一杯から採取できる量はイカの1/10と言われています。
つまり、取り出すことが困難であることと、一杯からとれる量が少ないことがタコスミが料理の中で流通しない理由なんですね。
さらにいうと、粘稠度の低さから料理に絡みづらいということもあるそうです。
イカ墨とタコ墨の違いは!?
それでは、具合的にイカ墨とタコ墨の違いを見ていきましょう!?
上述したイカスミ、タコスミそれぞれの特徴を踏まえて違いまとめます。
●両者の成分ですが、ほとんど違いはありません。含まれる成分はセピオメラニンと呼ばれるメラニンの一種です。
●生存するための方法として墨を用いることは同じですが、イカは「分身の術」、タコは「めくらましの術」と違いがある。
●料理に流通しない理由は、タコスミの方が採取が困難であること、イカスミよりも量をとることができないということ。
●もうひとつ料理として流通しない理由は、イカスミの方が粘稠度が高く料理に絡んだり、馴染みやすいのに対して、タコスミは粘稠度が低く、料理に馴染みにくいということ。また、タコスミは少し生臭い….
まとめ
イカ墨とタコ墨の違いについて紹介しました。
それにしてもお互いの防衛方法の違いには目からウロコでした。
意外と奥が深いそれぞれの墨でしたが、実際にタコ墨を使った料理を見たことがないので是非食べてみたいと思います。