超未熟児(低出生体重児)とは?リスクは?後遺症などはあるの?
正しい妊婦生活を心がけていても早産になるリスクは誰にでもあります。
早産などでお母さんの母親のお腹の中で十分に育つことができず、
何らかの方法で出産した場合の赤ちゃんを低出生体重児と言います。
以前は、「未熟児」などという言い方をされていましたが、
現在では、様々な分類軸が混在して使われていたという理由で、
出生体重という分類で分けられるようになりました。
正確には、出生児の体重が2500g未満の場合を低出生体重児と言います。
さらには、出生児の体重が1500g未満の場合を極低出生体重児と言い、
出生児の体重が1000g未満の場合を超低出生体重児と言うそうです。
このような低出生体重児は、早産によって、妊娠22週から37週までに生まれた赤ちゃんのことを言います。
こんなに小さく、発育が十分でないのに、命は無事なのでしょうか!?
そんな疑問が浮かびますよね。
日本では、低出生体重児の割合も増加しているという報告がありますが、これは、新生児医療の目覚ましい進歩があるためと言われています。
それでも、十分な成長を経て、お母さんのお腹から出てくる赤ちゃんと比べて、リスクが少ないというわけではなさそうです。
そこで今回は、過去には超未熟児と言われていた超低出生体重児の原因やリスク、後遺症などについて調べてみました。
超低出生体重児の原因
超低出生体重児のリスクは、一概に一つの要因に帰せるものでなく、幾つかの要因で生じると言われています。
・妊娠高血圧症
・喫煙や飲酒
・ダイエット
・歯周病
などがあります。
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多くは、妊婦の期間の生活習慣や自己管理に関する部分が多いです。
喫煙や飲酒などは、もはや言語道断ですね!
赤ちゃんのことを考えてきちんと節制しましょう。
歯周病に関しては、つわりなどの影響で歯磨きをしにくく、デンタルケアを怠ることで生じやすいそうです。
重い歯周病にかかった場合に、低出生体重児を生む可能性が生じるようなので、デンタルケアも怠らないようにきちんと行いましょう。
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超低出生体重児のリスク
低出生体重児と言っても、正期産に入ってから生まれた場合は、身体の機能も十分に発達しているので、2,000g前後の体重があればそれほど大きな問題はないそうです。
しかしながらこれ以前に生まれた場合は、文字通り未熟なため注意が必要です。
免疫力が極めて弱いため、様々な感染症や黄疸、貧血、肺疾患、無呼吸発作、低血糖、新生児仮死などにもかかりやすいそうです。
重度の感染症や合併症を起こした場合、命の危険もあるため、新生児集中治療室などでサポートを受けながら過ごします。
新生児医療の進歩によって、胎児の死亡率は大きく減少したと言われています。
<出生体重が1,000グラム未満の超低出生体重児の死亡率>
1980年:20.7%
↓
2000年:3.8%
<出生体重が500グラム未満の超低出生体重児の死亡率>
1985年:91.2%
↓
2000年:62.7%
このように、胎児死亡率の減少は明らかですね!
超低出生体重児の後遺症は
超低出生体重児は成長過程においても後遺症が生じやすいのでしょうか!?
超低出生体重児でも、約2〜3割は正常な発達過程を示すと言われています。
その反面で、正期産児と比べて
・注意欠陥多動性障害
・聴力障害
・視覚障害
・精神発達遅滞
・学習障害
・脳性麻痺
などにかかりやすい傾向があるそうです。
まとめ
今回は、超低出生体重児の原因やリスク、後遺症などについて調べてみました。
出生児のリスクにしても、後遺症にしても、個人差が大きいのは確かです。
赤ちゃんの生命力は想像以上に強いと言われていますので、赤ちゃんを信じて見守りましょう。
超低出生体重児の原因として当てはまるものがある妊婦さんは今すぐ、生活習慣を改めましょう!
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