結核とは?その原因や症状、感染経路は?治る病気なの?
2016/09/03
結核という疾患にどのようなイメージをお持ちでしょうか!?
「昔の病気」というイメージを持つ人もいるかと思いますが、最近でもお笑い芸人の箕輪はるかさんや、タレントのJOYさんが結核で入院したというニュースは記憶に新しいでしょう。
現在でも毎年多くの方が、結核に感染し、症状を発症しています。
感染したら助からないというイメージをお持ちの人も多いでしょうが、
「結核」とはどのような病気なのでしょうか!?
「結核」とは、感染症の一つで、その原因はマイコバクテリウム属の細菌である結核菌によって引き起こされます。
世界でも、感染症の中では、HIVに次いで命を落す方が多い疾患だそうです。
その昔、日本では「国民病」や「亡国病」と恐れられ、結核患者を隔離する多くの施設が作られました。
現在では、薬の進歩などで、治療できる病気になり、以前までの感染の恐怖感は薄れているのかもしれません。
しかし、現在でも人口10万あたり、18.2人という罹患率(2010年調査)があり、昔の病気というのは間違いで現代の病気なのだそうです。
感染を拡大させず、正しい治療をするためにも、正しい知識を得ることが重要です。
そこで、今回は、結核について、その原因や症状、感染経路、そして治る病気なのかについて調べてみました。
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結核とは?その原因は?
結核の原因となるのは、「結核菌」による感染です。
結核は、あらゆる臓器に感染し、障害を与える全身的な疾患ですが、皆さんがよく知っている、よく耳にする代表的な結核は肺結核です。
主な感染経路は空気感染と言われています。
特に多いのは、病院などで菌を保有している患者さんから感染しやすい立場にある医療従事者の感染です。
ただこの結核というのは、他の感染症と違って、
感染しても全員が発症するわけではないという点です。
その発症率はおおよそ10〜20%程度と言われています。
また、潜伏期間が長く、感染から1年以内の発症が約半数、残りはそれ以降ということになります。
でも発症した場合はどのような症状が出るのでしょうか?
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結核の症状は?
結核の症状として代表的なものは、
・咳
・発熱
・痰
・易疲労性
・食欲不振
・寝汗
などなどです。
よくよく見ると風邪症状と全く同じですよね?
これじゃあ区別がつかないとお思いですが、結核ではこれらの症状が2週間以上も続き、風邪薬なども効果がない場合に疑われるそうです。
また、症状が長引くと、体重が減少したり、血痰を認めるそうです。
結核の感染経路は?
結核の感染経路は、先にも説明しましたが、「空気感染」です。
空気感染とは、ウイルスや細菌が、咳やくしゃみから空気中に飛散し、空気中に漂っている間に人に吸い込まれ感染することです。
そのため、空気換気の悪い場所や、病院の病室などは特に長い時間、結核菌が滞留しやすい場所なのです。
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結核は治るの?
結核の治療法のほとんどが、薬剤による治療法です。
初期には4種類の抗結核薬を二ヶ月投与し、のちに幾つかの薬を加えるなど、おおよそ六ヶ月程度の内服治療が必要だそうです。
病院などで正しく処方してもらいましょう。
基本的には他者に感染しないように入院しますが、2〜3か月程度で菌の活動が停止すれば外来通院での治療の継続なども可能なようです。
昔は「不治の病」とも言われたそうですが、現在では結核は「治る病気」と言われています。
同じ抗酸菌の一種である「非結核性(非定型)抗酸菌症」にも注意が必要です。
→「非結核性(非定型)抗酸菌症」とは?原因や症状、治療法とは?
まとめ
今回は、結核について、その原因や症状、感染経路、そして治る病気なのかについて調べてみました。
結核はよほど発見が遅れない限り治る病気だそうですね。
ただし、早期発見・早期治療が重要です。
抗生剤を投与しても治らない風邪症状が2週間以上続くようなら、放置せず、再度受診する必要がありそうですね。
また、基本的な感染対策である、手洗いやマスク、うがいなども怠らずにしていきたいですね。