起立性低血圧とは?原因や症状、治療は?リハビリは有効?
血圧が高いと、脳卒中をはじめとして様々な病気のリスクファクターとなります。
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そのため、高血圧の場合には、基本的に降圧剤を使用し血圧の上昇を防ぎます。
では、低血圧にはなってもいいのでしょうか?
とりわけ、体位変換時に血圧が急激に下がる疾患を「起立性低血圧」と言います。
「起立性低血圧」とは、体位変換時に生じる急激な低血圧のことです。
特に、臥位から、椅子に腰掛けるような端坐位、立位になった際に生じます。
単純に、重力の影響で、体内の血液が下方(足の方)へ移行してしまい、心臓に戻る血液が減少してしまうために生じるのです。
普段、普通に生活している時には、神経系の活動によって、循環する血液量が減少しないように調節する反射が働くのですが、何らかの原因によって働くなることがあるのです。
そこで今回は、起立性低血圧の原因や症状、治療、加えてリハビリテーションによる改善は有効なのかなどについて解説します。
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起立性低血圧とは
起立性低血圧(きりつせいていけつあつ)とは、低血圧の一種で、安静臥位から起床し、端坐位や立位を撮った際に生じる急激な血圧の低下のことです。
その低下の仕方には、症状の強さによる個人差はありますが、収縮期血圧でも50mmHg以上低下することも稀ではありません。
原因は
起立性低血圧の原因は何なのでしょうか?
立位になると、重力の影響で、全身の血液が一気に下肢の方に流れていきます。
その量は500〜800ml程度と言われています。
下肢の方へ移行した血液は、大動脈や頸動脈洞に存在する圧受容体(血圧をコントロールする器官)が感知し、交感神経を中心とする調節反射が働きます。
この作用によって、心拍数の増加や心臓の収縮能、末梢血管の抵抗が高められ、立位になっても血圧が維持されるのです。
しかしながら、この作用が機能しなくなると、立つたびに血圧が急激に低下し、抗重力位を保持することができなくなります。
一次性に生じることもあれば、加齢や、自己免疫疾患、中枢性疾患などに続発して生じることもあります。
そして、最も多いのは、廃用症候群に続発して生じる場合で、いわゆる寝たきりなどに続発するということです。
病気や怪我により長期の臥床を強いられた場合、起きた時には、正常な血圧反射が生じずに起立性低血圧が容易に生じるのです。
つまり、ドラマやおとぎ話にもあるように、何年も植物状態の人が、いきなり起きるなんんてことは実際には無理なんですね!
症状は
起立性低血圧の症状は、
・めまい
・ふらつき
・意識消失
などを認めることがあります。
脳へ戻る血液量も減少するために、血液によって運搬される酸素が十分に循環しないことによって、突発的に意識が生じてしまうことがあります。
治療は
起立性低血圧の治療方法は、一次性で生じたものならともかく、二次性のものであるならば原疾患の治療にあたります。
また、薬剤による副作用である場合も多い為、それらの適切なコントロールを行います。
さらに、後述するリハビリテーションによって改善を目指します。
起立性低血圧のリハビリテーション
起立性低血圧の中でも、先に解説したように、長期間の臥床や、寝たきりが原因となり、「廃用症候群」の一つとして発症した場合は、適切なリハビリテーションが必要となります。
実際に、どのようなことをするかというと、血圧を常にモニターしながら、
ギャッチアップベッドを利用した座位訓練
↓
端坐位訓練
↓
立位訓練
などといったように、ゆっくりと抗重力姿勢に慣れさせていくことで、自然に備わっている血圧の調節作用を再び働くように働きかけていくのです。
場合によっては、斜面台などの機器を利用することもあります。
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まとめ
今回は、起立性低血圧の原因や症状、治療、加えてリハビリテーションによる改善は有効なのかなどについて解説しました。
長期間の臥床や寝たきりで容易に発症するこの起立性低血圧症。
昔とは違い、現在は早期に離床して、可能な限り早く動くことが推奨されています。
「不動」こそが最大の害として考えて、起立性低血圧にならないように離床を図っていきましょう!