「癌」ってどんな病気?ステージや生存率とは?
日本における死因の第1位は、
「悪性新生物」です。
聞き馴染みのない人も多いかもしれませんが、
いわゆる“癌”のことですね!
「癌」は非常に罹患率の高い病気であり、
日本においては、2人に1人が癌になる可能性があると言われています。
「癌」とは、
“遺伝子変異によって、増殖を行うようになった細胞集団(腫瘍)のなかで周囲の組織に浸潤、または転移を起こす腫瘍”
とされています。
無治療でいることは、臓器の正常組織を機能不全に陥れ、
最終的には患者を死に至らしめる疾患です。
「癌」は、遺伝子の損傷によって生じる病気であり、
感染することはありません。
喫煙や食生活など予防を行う手立てはありますが、
資質的な要素は遺伝が関与したりと、必ずしも防げるものではありません。
一般に癌の重症度を表す指標に
“ステージ○”が用いられ、“生存率”なども耳にすることが多いかと思います。
そこで今回は、「癌」のステージや生存率などについて解説します。
「癌」のステージ分類とは?
「癌のステージはⅣです…」
ドラマなどでもよく見られるシーンですね。
このステージとはどのような分類なのでしょうか?
癌のステージ分類は、
“癌の進行度”を示しています。
ステージは、0〜Ⅳまであり、数字が大きいほど重症度が高くなります。
癌のステージは、
・癌の大きさ(拡がり)
・リンパ節への転移の有無
・他の臓器への転移
といった3つの基準を基に分類されます。
癌の種類によってもステージ分類の仕方は若干異なりますが、
基本は以下のような分類となります。
【ステージ0】
比較的軽症のがん細胞であり、
がん細胞が粘膜内である上皮細胞内にとどまっている状態です。
リンパ節への転移は陰性です。
【ステージⅠ】
がんの腫瘍が拡がり始めるが、筋肉層まででとどまっている状態です。
リンパ節への転移は陰性です。
【ステージⅡ】
がんの腫瘍が筋肉の層を超えて浸潤している状態です。
リンパ節へわずかに転移しています。
【ステージⅢ】
がんの腫瘍が浸潤し、リンパ節へ転移している状態です。
【ステージⅣ】
がんの腫瘍が、遠隔臓器に転移している状態です。
「癌」の生存率とは?
「癌」はステージと合わせて“生存率”という指標が用いられます。
特によく用いられるのは、“5年生存率”であり、
癌治療後の5年間の存命の割合を示しています。
もちろん癌の種類によって5年生存率は異なりますが、
おおよその目安としては、
ステージⅠでの5年生存率が、80-90%程度と言われています。
しかしながら、ステージⅡ以降は大幅に生存率が減少し、
ステージⅣでは、余命宣告を受けることも少なくありません。
(余命は医師の経験的な判断で下されますが、進行度が高いほど、その的中率も高いと言われています。)
まとめ
今回は、「癌」のステージや生存率などについて解説しました。
癌の種類やステージ、生存率などでおおよその死期が分かってしまうような印象を受けます。
しかしながら、人間の生命力は計れるものではなく、生きたいという気持ちの強さや頑張りが左右することも決して少なくないのです。
ただし、何よりも重要なのは、早期発見・早期治療です。
「自分は大丈夫!」という慢心が癌の発見を遅らせてしまうのです。