「帯状疱疹」とは?原因や症状、治療法は?うつる病気?
「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」
よく耳にする病気でありながら、
いまいちその病態を理解していない人も多いのではないでしょうか?
「帯状疱疹」は、
水疱瘡(みずぼうそう)などと同じ
水痘・帯状疱疹ウイルスによって生じます。
これらのウイルスによって引き起こされる“感染症”であり、
夏に多く、冬には少ないとされていますが、
体調を崩しやすい季節の変わり目に多く発症します。
帯状疱疹の特徴は、
“皮膚にチクチクとした痛み”が生じることで、
帯のように水膨れ(水泡)の集まりが出来ます。
基本的には、一生に1度の罹患が多いですが、
2回以上感染する場合もあるそうです。
そこで今回は、「帯状疱疹」の原因や症状、治療法などについて解説します。
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「帯状疱疹」の原因は?うつる病気?
「帯状疱疹」は、
水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。
帯状疱疹の発症は、
潜伏感染している水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化と言われています。
どういうことかというと、
通常は小児期に水ぼうそう(水痘)に感染することがあります。
水ぼうそうは完治したとしても、
このウイルス自体は、三叉神経や脊髄の神経に遺伝子の形を残して潜伏しているのです。
この潜伏したウイルスの再活性化のメカニズムは不明だが、
過労などによるストレスや、怪我、病気、手術、投薬、加齢などの要因が加わることで発症します。
これこそが「帯状疱疹」なんです。
つまり他人に直接的に感染する病気ではないわけです。
しかしながら、水ぼうそうに罹患したことのない人物には、
接触感染などによって水ぼうそうとして感染するリスクがあります。
「帯状疱疹」の好発年齢は?
「帯状疱疹」の原因は先に述べたが、
もっとも主要な要因は“加齢”であると言われています。
50歳以降に発症率が高まり、
60歳でピークを迎え、
85歳ではなんと2人に1人が発症すると言われています。
ただし、最近ではストレスなどの要因によって20代や30代の発症も増えているようです。
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「帯状疱疹」の症状は?
「帯状疱疹」の症状は、
時系列によって、徐々に進行し特徴的な所見を示します。
まず、初発症状としては、
“身体の一部分にピリピリとした痛み”が生じます。
わずかに赤みが出現する程度で、虫刺されだと勘違いし、特に気にしないレベルです。
その数日後より次第にはっきりとした“発疹”が現われます。
この頃には、痛みは“激痛”へと変わっていきます。
さらに進行すると、
「帯状疱疹」の名の通り、帯状の赤みを帯びた皮疹が神経に沿ってはっきりと出現します。
一般的に身体の片側に神経痛のように生じ、水膨れなどが生じます。
重症化しなければ、約3週間程度で完治しますが、
潰瘍が痕になってしまったり、難聴や顔面神経麻痺、味覚障害、膀胱直腸障害などの合併症を引き起こしてしまうこともあります。
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「帯状疱疹」の治療は?
「帯状疱疹」の症状は、
抗ウイルス薬の内服や点滴治療が有効とされています。
早期に使用することが重要であり、
発症後72時間以内が最も有効であるとされています。
まとめ
今回は、「帯状疱疹」の原因や症状、治療法などについて解説しました。
初発症状として非常に特定しづらい中で、
早期発見が非常に重要な疾患です。
ちょっとしたチクチクが徐々に痛みを増すようであれば早めの皮膚科受診をお勧めします。
また、感染の可能性もあるため、治るまでの接触は極力避ける必要があります。
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