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「線維筋痛症」とは?治るの?リハビリテーションの方法は?

   

「線維筋痛症」という疾患をご存知ですか?

あまり聞き馴染みのない疾患かと思います。

 

しかしながら2007年の厚労省の調査では、その有病率は、

日本の人口の1.7%と推定されています。

診断が難しいことも特徴の一つとされている疾患なんです。

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「線維筋痛症」は、

“身体の広範囲に生じる慢性の疼痛とこわばり”

を主症状とする疾患です。

 

「ガラスの破片が流れるような痛み…」

と表現されることもあるように、

個人差はあるものの、全身のあちこちに疼痛が生じる疾患なんです。

 

しかしながら、明らかな外傷などなく、

詳細な検査を行っても、なかなか診断にたどり着くことが難しいとされており、

治療自体が遅れることが少なくありません。

 

そこで今回は、「線維筋痛症」について、その原因や症状、治療方法やリハビリテーションの方法などについて解説します。

Contents

「線維筋痛症」ってどんな疾患?

「線維筋痛症」は、

“身体の広範囲に生じる疼痛やこわばり”

を主症状とする疾患です。

 

2007年の厚労省の調査では、

日本における有病率は全人口あたり約1.7%と言われ、

患者数は200万人に達すると言われています。

 

男女比では女性に多く(7-8倍ほど)、発症年齢は20〜60歳代と比較的広範囲です。

 

「線維筋痛症」を診断する特定の検査は存在しないため、

確定診断がなされるまでに時間がかかります。

そのため、未診断誤診などが引き起こされ、

いわゆるドクターショッピングという現象が生じている現状があります。

 

 

「線維筋痛症」の原因は?

「線維筋痛症」の原因は、

今のところ“不明”であると言われています。

 

遺伝的な要素もあると言われていますが、

手術や事故による外傷ウイルス感染、幼少期の虐待外傷後ストレス障害(PTSD)などが発症のきっかけになると言われています。

 

このように精神的な要因から発症することもあり、

「うつ病」との合併症は約30〜50%程度もあると言われています。

 

 

「線維筋痛症」の症状は?

「線維筋痛症」の症状は、

全身に出現する“激しい疼痛”です。

 

安静にしていても、刺激が与えられても、何をしていても生じることがあります。

個人によって痛みの部位は様々ですが、

全身に生じるのも特徴です。

 

また、以下のような症状も同時に発症することがあります。

・めまい
・下痢
・便秘
・強い疲労感
・不安やうつ気分
・しびれ
・関節のこわばり etc…

 

 

「線維筋痛症」の治療法は?治る?

「線維筋痛症」は、

その診断の難しさから発見が遅れ(発見されず)、

適切な治療を受けられないことも少なくないようです。

 

その治療方法では、

“薬物療法”が中心であるものの、それだけでは限界があるとも言われています。

そのため、認知行動療法運動療法との組み合わせが必要と言われています。

 

薬物療法では、

抗うつ薬抗てんかん薬が効果を示すと言われています。

その他にも抗不安薬睡眠薬なども併用されるようです。

 

漢方やヨガ、気功などのいわゆる民間療法へ頼らざるを得ないこともあるようですが、

これらの効果については一定の見解は得られていません。

 

 

「線維筋痛症」のリハビリテーション方法は?

「線維筋痛症」に特有のリハビリテーションというものは存在しません。

 

それほどに、個々によって痛みの部位や質が異なるからです。

まずは、個々によってどのような問題を抱えているかを適切に評価することが必要です。

 

そして多くの場合は、

痛みや関節のこわばり、さらには精神的な影響から動くこと自体が億劫となり、

不動が引き起こす運動機能の低下が中心です。

あくまで、リハビリテーションで疾患そのものが改善するわけではないのでご注意ください。

 

実際のリハビリテーションでは、

薬物療法と併用することで、少しでも痛みのない中で、

・関節可動域訓練
・筋力増強訓練
・有酸素運動
・歩行訓練

などを実施します。

 

必ずしもこのような運動療法ではなく、

患者の恐怖感や精神的な不安を取り除くような介入や、

教育的指導も重要となるのです。

 

 

まとめ

今回は、「線維筋痛症」について、その原因や症状、治療方法やリハビリテーションの方法などについて解説しました。

原因不明の疼痛が主症状であることから、

周囲の人間には理解されず、

「弱い人」「逃げている」などといったレッテルも貼られやすい疾患です。

適切な診断を受けることは言うまでもないですが、

その際にも周囲の人間が、いかに疾患を理解し、付き合っていくかが重要な関わり方となるのです。

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