足の甲の痛み「長母趾伸筋腱炎」とは?ランニングやマラソン愛好者に好発!
2016/11/27
スポーツにおいて、怪我と言うものはつきものです。
特にマラソンやランニング愛好者に好発する怪我に「長母趾伸筋腱炎」があります。
「長母趾伸筋腱炎」とは、足の甲の痛みを主症状とし、ランニングやマラソン愛好者に多い怪我の一つです。
長母趾伸筋腱炎は、その名の通り、足に存在する長母趾伸筋腱の炎症です。
この部分にストレスなどがかかると、炎症が生じ、疼痛が出現するため、走るどころか歩くことにも苦痛を呈すことがあります。
長母趾伸筋腱は、足背面の親指に沿って、足の付け根を通り、下腿に付着する筋です。(疼痛が生じる部分は筋ではなく、腱に移行している)
上の画像でいう赤い線によっているのが「長母趾伸筋腱」です。
また、痛みが生じる部位は以下の赤丸の部分に好発します。
「長母趾伸筋腱炎」が生じると、マラソンやランニングなどの長期離脱をせざるをえません。
また、正しく治療を行わなければ、なかなか完治しきらないために長引いてしまうこともあります。
そこで今回は、ランニングやマラソン愛好者に好発する、足の甲の痛み「長母趾伸筋腱炎」について原因や治療法などを解説します。
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Contents
「長母趾伸筋腱炎」の原因は?
「長母趾伸筋腱炎」の原因には、幾つかの原因があります。
靴の不適合や紐の締めすぎ
最も多い原因とされているのは、
・靴の不適合
・紐の締めすぎ
と言う、外的な要因です。
特に足の甲が高くなっている人などは、ただでさえ、骨とともに長母趾伸筋腱が上方へ突出しているために靴とのあたりが生じやすいのです。
加えて、紐を強く締めすぎることで、腱の圧迫や阻血状態に陥り炎症につながるのです。
オーバーワーク
腱炎と言われるほどですので、いわゆる腱鞘炎です。
オーバーワークや過負荷によって、炎症が生じることがあります。
長母趾伸筋腱の機能は、足の親指を背足へ曲げることです。
そのような動きを過剰に強いられる運動特性があるスポーツでは、特に生じやすいと言えます。
また、足のアーチ(土踏まず)の崩れなども、代償的に長母趾伸筋腱の過剰使用を強いられる原因にもなります。
「長母趾伸筋腱炎」の症状は?
先にも解説しましたが、
長母趾伸筋腱の機能は、足の親指を背足へ曲げることです。
そのため、長母趾伸筋腱炎が生じると、親指を上に反らす際に激痛が生じます。
実際には、走る・歩く際に足を上げるときにも、この腱の作用が生じるので、激痛が誘発されます。
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「長母趾伸筋腱炎」の治療方法は?
「長母趾伸筋腱炎」の治療においては、積極的に治療によって完治される方法はありません。
長母趾伸筋腱炎が生じた原因を取り除いていくことが必要です。
休息をとる
最も重要なのは、きちんと休息をとることです。
使えば使うほど、炎症は再燃します。
中途半端に休息を取っても、治りきらずに、完治仕切らないような場合もあるのです。
アイシングなどの冷却を行う
休息を取ると言っても、1日歩かないなんてことは出来ません。
歩く程度ではそれほどの大きな負荷ではないですが、重症であればそれでも炎症は再燃します。
歩行後などには、アイシングをして冷却することで、炎症を抑えましょう!
靴の調整、アーチの確保など
靴が原因で生じたのであれば、必ず靴の調整をしましょう。
サイズの問題か、紐の締めすぎなのかをきちんと判断し、適切な靴を購入しましょう。
ちなみに、内側アーチ(土踏まず)をアーチパッドなどで補助すると、だいぶ楽に走ることが出来ます。
まとめ
ランニングやマラソン愛好者に好発する、足の甲の痛み「長母趾伸筋腱炎」について原因や治療法などを解説しました。
プロの方ではなく、アマチュアの方にも好発するため、原因も対処法も分からないことが多いんですね。
それ故に、完治までが長引き、競技復帰できない場合があります。
まずは、原因を特定すること、そして、走りたい気持ちをきちんと押さえて、我慢することも重要なことなんですね!
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