リュウグウノツカイは地震の前兆?本当か迷信か…?
2016/04/20
自然災害の中でも特に人々を恐怖に陥れるのが「地震」です。
事前に予知できたらどれだけの被害を防げることか…
昔から、地震の前兆現象として、「地震雲」が知られています。
そしてもう一つ、【リュウグウノツカイ】が最近では話題になることが多くなりました。
リュウグウノツカイは、硬骨魚類の中では世界最大と言われる深海魚です。
過去には、前兆11m、体重272kgに達した個体が発見されました。
身体は、左右から潰されたように平たく、前後に細長い形態を呈しています。
そんなリュウグウノツカイですが、現在では「巨大地震の前触れ」と言われています。
巨大地震が起きる以前に、日本の沿岸で発見される、または打ち上げられることがありました。
それ以降、リュウグウノツカイが打ち上げられるたびに巨大地震が起きるという仮説が生まれ、今では世間一般に知られるようになりました。
果たしてこの仮説は本当なんでしょうか!?
そして、科学的に立証された事実などはあるのでしょうか!?
そこで今回は、リュウグウノツカイは地震の前兆と言われる仮説が本当か迷信かについてまとめます。
リュウグウノツカイ打ち上げ後に発生した地震はどれくらい?
まずは、本当にリュウグウノツカイが出現、または打ち上げられたのちに地震が起きているのか?
実際の事例を見てみましょう。
2009年から2010年の1年間で打ち上げられたリュウグウノツカイは全部で9例です。
その間に、マグニチュード7.0以上の大地震が起きたのは
【2009年8月11日】駿河湾:マグニチュード 6.5
【2010年2月27日】沖縄本島近海:マグニチュード 7.2
【2010年11月30日】小笠原諸島西方沖:マグニチュード 7.1
【2010年12月22日】 父島近海:マグニチュード 7.8
なんと4件も事例があるんですね。
しかも、2010年2月27日の事例以後、4月6日にはインドネシアのスマトラ島沖地震も起きているんです。
このほとんどが、日本海側で打ち上げられているそうです。
また、2011年に起きた東日本大震災ですが、実はこの時もリュウグウノツカイが捕獲されていました。
【2011年3月11日】東日本大震災:マグニチュード 9.0
捕獲されたのは、約2か月前の1月19日、神奈川県小田原市の漁港の定置網にかかったそうです。
さらに2月21日には山口県阿武町の定置網と、島根県隠岐諸島の中ノ島でも捕獲されています。
これだけ見ると、なにやら本当に地震の前兆なんだろうと思いますね。
本当に地震の前兆なのか?それとも迷信か?
それでは、核心に迫っていきましょう。
リュウグウノツカイが地震の前兆であるという確固たる証拠はないそうです。
それだけに、ただの「偶然である」と結論づける専門家も多いようです。
しかしながら、必ずしも関係がないわけではなく、幾つかの仮説を唱える専門家もいるようです。
リュウグウノツカイが地震の前触れとして打ち上げられる理由として、
“地殻プレートの変動が生じる際に発生する電気に反応して浅瀬に逃げてるがために海岸に打ち上げられる“
という説が挙げられるようです。
また、電気反応だけでなく、海水温などの変化も生じるのではないかと言われています。
ただ、なぜ深海魚すべての種類が打ち上げられるわけではなく、特定の種類の深海魚だけが打ち上げられるのかについては説明がついていないそうですね。
こんな深海魚も地震の前触れと言われています。
→サケガシラってどんな生物?地震の前兆って本当!?
まとめ
今回は、地震の前兆と言われるリュウグウノツカイは、果たして本当か、または迷信なのかについてまとめてみました。
地震の前兆であるという確固たる証拠はないものの、可能性としてはないわけではなさそうですね。
まだまだ明らかになっていないことが多いのでしょう!?
捕獲されたリュウグウノツカイは、一部展示などされるそうですが、飼育方法が難しく短時間しか生きられないそうなので、なかなか生きた状態でお目にかかれることは少なそうですね。