ベランダやコンクリートの「赤い虫」の正体はダニ?害や毒はあるの?
庭先のコンクリートや、
洗濯物を干しいているベランダで、
よ〜く目を凝らして見ると、小さな「赤い虫」のようなものを大量に見かけたことはありませんか!?
初夏や、雨上がりの晴れた日に、
特に多く見かける小さな小さな「赤い虫」…。
一匹単位でなく、すぐそばにも何故かある程度の間隔でうじゃうじゃいるじゃないですか..。
ゴキブリほどの衝撃はないにせよ、
刺されたり噛まれたりしないのだろうか?
洗濯物を干しておいても大丈夫なのだろうか?
そもそも「赤い虫」の正体は何なのでしょうか!?
今回は、初夏や雨上がりにベランダや庭先のコンクリートに大量に発生する「赤い虫」の正体に迫ります。
「赤い虫」の正体はダニ!?
ベランダや庭先のコンクリートに大量に発生する「赤い虫」の正体は、
「タカラダニ」という“ダニ”の一種です。
正確には、「カベアナタカラダニ」と言い、
日本においては、北海道から沖縄までいわばどこにでもいるダニなんです。
さて、下の写真の中に何匹の「タカラダニ」がいるか分かりますか?
正解は、11匹でした。
およそ10cm四方の正方形のタイルにこれだけの「タカラダニ」がいるんです。
その姿はよく見ると、やはり“ダニ”そのもの!
体長は1mm前後と小さいものの、全身が赤い色をしているので少し目を凝らせばよく見つけることが出来ます。
特に関東地方においては、
4月の下旬から6月頃の初夏にかけて大量発生し、
1980年頃からら不快害虫として駆除対象にされているそうです。
不快害虫・・・人や農作物への影響や害はないが外見や動きが気分を害する主観的な理由によって分類される害虫
害や毒はあるの!?
不快害虫に分類される「タカラダニ」は、
見た目こそ人への不快という害を与えていますが、
実際に人体へ影響を及ぼす害や毒のようなものを持っているのでしょうか!?
これに対して、
大野らによる“カベアナタカラダニの整体と防除”の報告によると、
ダニ幼虫・若虫・成虫を貝製ボタンでできた小容器に入れ、肌に6時間接触したところ、被験者に痒みや皮疹はほとんど生じなかった。
としてます。
このように基本的には、
人に害を及ぼすような影響はなく、
噛んだり刺したりするようなこともない
ようです。
ただし、同じく大野らによる研究調査の報告において、
ダニを潰した際のダニの体液を長時間放置していることで、
皮疹が生じた被験者もいた
とも言われており、むやみに潰したりしないほうが良さそうですね。
駆除できるの!?
では、一体「タカラダニ」はどのように駆除すると良いのでしょうか!?
一般に通念を通して姿を見る期間は数ヶ月と短いためもちろん放っておけば良いのですが、
それでも駆除したい場合には、
①放水して駆除する
②殺虫剤などで駆除する
などの方法があります。
①は単純に水で流してしまうので、人や動物に対する健康被害もなく安心ですね。
実際にはホースなどを使用することはもちろん、
ジョウロなどの水圧でも簡単に流すことが出来ちゃいます。
ただし、一定期間すれば再び現れますが…
②の方法は、殺虫スプレーなどを使用して駆除する方法です。
ただ、その散布範囲が広い場合にはちょっと面倒ですね。
自分の敷地などであればコンクリートに防水剤を塗るなどの方法も効果的なようです。
(この方法も大野らの調査事例より、「防水剤の塗布してある屋上はアカダニが少なかった」という事実による根拠あり)
まとめ
今回は、初夏や雨上がりにベランダや庭先のコンクリートに大量に発生する「赤い虫」の正体に迫りました。
実は庭先にいるあの赤い虫の正体は、「タカラダニ」と呼ばれる“ダニ”の一種だったのですね。
ダニと言っても放置していれば害もないので安心ですが、やはり見た目は好かないですね。
手で潰してしまった時などは手洗いなどをしっかりと行いましょう!