妊娠中または出産後の手首の痛み「手根管症候群」とは?
手の痛みを伴う疾患や病気はたくさん存在します。
その中でも出産中や出産後に生じる手首の痛みがあるのをご存知ですか?
出産中や出産後に生じる手首の痛みで多いのは、「手根管症候群」です。
「手根管症候群」は、手首(手のひら側)の付け根にある手根管という菅の中にある正中神経が圧迫されることによって生じます。
手の痺れをはじめとして、徐々に疼痛が強くなったり、こわばりが生じたりと主婦として行う家事が非常に困難となるのです。
通常は、手先を使う職業やタイピングなどを行う人に好発するとされています。
しかしながら、妊娠中や出産後にも生じやすいのです。
ただでさえ女性の発症率が高いと言われる手根管症候群ですが、一体なぜ、特別手足を使うわけではない出産中や出産後に生じやすいのでしょうか?
そこで今回は、妊娠中または出産後に生じることのある手首の痛み「手根管症候群」について、原因や症状、治療法などについてまとめてみます。
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手根管症候群とは?
手根管症候群とは、手首部にある手根管という狭いトンネルを通る正中神経が圧迫されて生じる疾患です。
手首を多く使う職業や作業を多く行う人に好発しますが、それとは別に女性に生じやすい疾患でもあります。
その発症理由に女性がなりやすい特徴があったのです。
妊娠中や出産後に発症しやすい理由や原因は?
実はこの疾患は、急激な体重増加やむくみ、冷えなどによって発症することがあるのです。
特に妊娠中や出産後は、体重の急激な増加やむくみなどが生じやすく手根管症候群が発症しやすいのです。
特に妊娠後期となると、胎児に多くの栄養を供給するために血管の拡張が生じるため、むくみなどもとりわけ強く生じるのです。
こういった、体重増加やむくみなどによって手首の正中神経を圧迫することで発症するのです。
さらには、女性ホルモンの乱れなどによっても腱鞘のむくみなどが生じることがあるそうです。
手根管症候群の症状は?
発症初期には、痺れを中心とした症状が生じます。
正中神経の支配領域である、親指から薬指までの4本の指が痺れます。
徐々に痛みへと変化しながら拡がっていきますが、日内差があり、特に明け方になると強くなるという特徴があります。
また重症度も人によって様々なのですが、重症の場合は、仕事が手につかないどころか、睡眠などを妨げてしまうこともあります。
ただ、妊娠中の手根管症候群は、症状が一時的でおおよそ三ヶ月程度で治ることが多いようです。
治療方法は?
手根管症候群には、大きく分けて「保存療法」と「手術療法」があります。
保存療法は、痛み止めなどの対症療法を中心とした投薬治療があります。
当然患部の安静を図りながら、行うことが基本ではありますが、あまりに長期的な不動は関節の拘縮(固まる)を招くため、適度に動かすなどのリハビリテーションも重要です。
なお、妊娠中や出産後の手根管症候群は、自然治癒する可能性が高いため、基本的に保存療法が選択されます。
手術療法の場合は、難治性の場合に洗濯され、内視鏡を用いた「鏡視下手根管開放術」や小切開による「直視下手根管開放術」などがあります。
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胎児への影響は?
基本的に手根管症候群が生じたことによる胎児への影響はないそうです。
ただし、体重増加やむくみが過度に生じる場合は、それ自体が妊娠中のリスクへとつながるので注意は必要です。
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まとめ
今回は、妊娠中または出産後に生じることのある手首の痛み「手根管症候群」について、原因や症状、治療法などについてまとめてみました。
直接的に命に関わる疾患ではないですが、日常生活への支障は非常に大きいものだと思います。
放置することで後々、後遺症にもつながる可能性があるので、適切に治療を行いたいですね。
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