血液型のRh+(プラス)とRh−(マイナス)の違いは?RH−のデメリットは?
2018/10/14
血液型といえば、一般に
「ABO式分類法」が思い浮かびますよね!?
しかしながらこれだけでは正確な血液型診断ができないため、
もう一つ、「Rh式分類」が用いられます。
血液型の分類で最も知られているのが、
A、B、Oで分類される「ABO式分類」です。
輸血などでは、これらの型が合わなければ、
血液が固まったり、赤血球が溶解するなどの現象が起きるために、同じ血液を輸血する必要があります。
しかしながら、過去にこのような分類のみで輸血した際に、
上記のように別の血液を輸血した時と同じような状態が起きたことがあります。
そこで確認されたのが、「Rh式分類」と呼ばれる方法です。
「Rh式分類」では、Rh+(プラス)とRh−(マイナス)に分類されます。
そこで今回は、Rh+(プラス)とRh−(マイナス)の違いや、そしてRH−のデメリットなどについて解説します。
Rh+(プラス)とRh−(マイナス)の違いは?
「Rh式分類」は、
1940年にLandsteiner(ラントシュタイナー)と、その弟子のWiener(ウィーナー)によって発見されました。
この分類法は、Rh+(プラス)とRh−(マイナス)に分類され、
その違いは、Rh抗原の有無によって分類されます。
Rh抗原は、一般に C ・ c ・ D ・ E ・ e などの抗原がよく知られておりますが、
Rh+やRh−という表現は、これらのうちD抗原がある場合をRh+、ない場合をRh−としています。
日本人において、Rh−は約200人に1人の割合で出現します。
そのため、「ABO式分類」において約10人に1人の割合と言われるAB型のRh−型は、
約2,000人に1人の割合となります。
(ちなみにRh−のB型は2/2000、Rh−のO型は3/2000、Rh−のA型は4/2000となります。)
Rh−のデメリットは?
上記のようにただでさえ出現率の低いRh-型で、何か困ることはあるのでしょうか!?
Rh-型とはいえ、Rh+型と比して身体的な違いはありません。
特に注意が必要と言われていたのが、「輸血」です。
交通事故などで多量の輸血が必要となった場合、出現率が低いと言われるRh-型の血が“不足”すると言う状態がおきかねません。
日頃から献血などでも呼びかけていますので、Rh-型の人は積極的に協力しましょう。
ただ、現在では、それほど不足してしまうこともないようですが…
もう一つ重要な点として、女性がRh-型の場合に注意が必要です。
母体がRh-型で胎児がRh+型で異なった場合、
一人目の妊娠の際に、D抗原が母体に入ると、母体にはD抗原を攻撃する抗体ができてしまいます。
そのため、二人目の妊娠の際に、その胎児がRh+であった場合に、抗体による攻撃を受けて「流産」をする可能性があるのです。
ただし、こちらも現在では、「抗Dグロブリン製剤」と呼ばれる予防薬があるので、非常に頻度は少なくなっています。
まとめ
今回は、Rh+(プラス)とRh−(マイナス)の違いや、そしてRH−のデメリットなどについて解説しました。
Rh−は希少価値が高い..?
と言う意外はとりわけ良いことはなさそうですね。
ただ現在では、出産の際のリスクも限りなく予防できるようなので、
際立ってデメリットがあるわけでもないようです。