夏に流行する感染症とは?高齢者や子供は要注意!
2016/03/27
夏は観光にレジャーにとイベントが盛りだくさんですね。
それだけに、食生活や睡眠時間などの生活習慣の乱れが生じやすい時期です。
体調を崩した時に注意が必要なのは「感染症」です。
「感染症」とは、
“環境中に存在している細菌やウイルス、真菌などの微生物が人の体内に侵入することで引き起こす疾患”
です。
一個人の発症だけでなく、社会生活の中で人から人へ「感染」するために注意が必要なのです。
この感染症は、季節によって流行しやすいものがあるのです。
有名なのは、秋から冬にかけて流行する「インフルエンザ」や「ノロウイルス」ですね。
→秋から冬に流行する病気|感染症|子供や高齢者は注意
→インフルエンザ|症状や種類や対策|予防接種は必要か
また、春に流行する感染症には、「麻疹」や「風疹」などがあります。
では、一体夏にはどんな感染症が流行しやすいのでしょうか。
そこで今回は、夏に流行する感染症について解説します。
感染に対する免疫や抵抗力が弱い高齢者や子供は特に注意が必要です!
手足口病
手足口病は、幼児や2歳以下の乳児に多いウイルス感染症ですが、大人でもかかることがあります。
手足口病に感染した人からの咳やくしゃみによって感染する飛沫感染や、手を介して口や目の粘膜から感染する経口・接触感染が主となります。
主な症状は、
・発熱
・喉の痛み
・手や足の裏、口の中や唇にできる2〜3mmの水ぶくれ様の発疹
です。
高熱はあまり出ないようですが、何より発疹による痛みで食事が十分に取れないことがあります。
発熱から5日ほどで症状は回復しますが、中には1週間〜10日ほど経過しなければ発疹が治らないこともあります。
りんご病
りんご病とは、正式には「伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)」と呼ばれるウイルス感染症です。
感染力は弱いと言われていますが、5歳〜9歳の子供に好発し、飛沫感染を中心に小学校などで流行することがあります。
りんご病の主な症状は、
・頰にできる「紅斑」
・微熱などの風邪症状
です。
何より、りんごのように真っ赤に染まった頰が特徴ですね。
感染から発症までの潜伏期間が長く、10日から20日程度。
そのため、紅斑が出ている時には、すでに周囲にも感染させている場合が多いのです。
夏に流行するのですが、5年という周期性がある謎の感染症です。
前回の流行は2011年、ということは次回の流行は…
りんご病に関する詳しい記事はこちらを参照ください!
→りんご病(伝染性紅斑)とは?潜伏期間や症状は?学校は行っても良い?
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは、エンテロウイルスが原因となるウイルス感染症です。
1歳の乳幼児の感染が多く、大抵は4歳以下の子供に好発します。
咳やくしゃみなどの飛沫感染や、手を介して口に入る経口・接触感染が主です。
ヘルパンギーナの主な症状は、
・発熱
・喉の痛み
・喉に1~2mmの水ぶくれ様の発疹
が認められます。
水ぶくれが破れた部分は潰瘍となり、飲食の際には喉に強い痛みが生じます。
熱は2日から4日程度で解熱し、通常は1週間以内に治ります。
ヘルパンギーナに関する詳しい記事はこちら
→夏に流行「ヘルパンギーナ」口内炎が出来る?出席停止期間は?
プール熱
プール熱は、正式には「咽頭結膜熱」と言われます。
アデノウイルスによる感染で発症します。
なぜ、夏に流行しやすいかには理由があり、名前の通り、夏のレジャーの一つである「プール」を介して感染するのです。
プール熱の詳しい解説はこちら
→夏に流行!プール熱(咽頭結膜熱)とは?出席停止になる?
そのため、小学校での流行が多く、ほとんどが15歳までの子供に好発します。
主な症状は、
・高熱(39~40℃前後)
・目の炎症(目やにや多量の涙)
・喉の痛み
です。
3日〜4日で解熱し、喉や目の炎症は1週間で治ります。
感染の予防として、プール前後のシャワーやうがい、洗顔をし、タオルの使い回しを避けるなどの対策が重要です。
死亡例や重症化するケースもあるため注意が必要な感染症です。
子供が注意したい感染症の記事はこちら
→ロタウイルスとは?原因や症状は?予防接種は受けるべき?流行の時期は?
→子供に多い溶連菌感染症とは?原因や症状は?出席停止になる?
まとめ
今回は、夏に流行する感染症について解説しました。
感染症は予防が可能な疾患です。
基本的な手洗いやうがいはきちんと行うよう子供にも指導することが重要です。
正しいうがいや手洗いの方法はこちら
→正しい「うがい」や「手洗い」の方法は?風邪や感染に注意!
夏バテとならぬよう体調をしっかりと整えることも夏の感染症にかからないためには重要な要素です。