シマウマの身体はなぜ「しましま(縞模様)」なのか?その驚愕の理由とは?
2017/10/14
サバンナの中でも一際目立つ体表の模様を持つ動物といえば、
「シマウマ」です。
なぜこんな奇抜でファッショナブルな模様なんでしょうか!?
「シマウマ(縞馬)」といえば、
そう、しましまの縞模様がトレードマークの動物ですね。
黒と白の縦縞が美しいほど見事に入れ子になり、モノトーンのお手本のような配色は、
大阪のおばちゃんたちも真似するほど。
通称:ゼブラ柄とも言われますね。
人間もそうですが、動物がこのような特徴的な体表を得るまでには、
生存に有利なように進化の過程で最適に姿を変えてきたという背景があります。
そのため、偶然このようになったのではなく、何らかの理由があるはずなんです。
そこで今回は、シマウマの身体がしましま(縞模様)になった理由について調べてみました。
シマウマがしましまになった理由とは?
このような議論は、
直接的にシマウマに聞くことも、
確定的な答え出すことも難しく、様々な研究者が各々が信じる説を唱えることから、
シマウマがしましまになった理由は諸説存在します。
カモフラージュのため
広大なサバンナに生きるシマウマは、
肉食動物であるライオンたちいいつ襲われるか分からないような、
弱肉強食の世界に生きています。
そんなサバンナにて、シマウマのしまは「動くことによる目くらまし効果」を発揮すると言われており、
肉食動物から逃げるためにこのような模様になったと言われます。
逆に目立つ気がするのは私だけでしょうか。
体温の上昇を防ぐ
しましまの模様のある体表は、
温度差を形成し、微細な空気の流れを生じさせることで、
身体にこもる熱を調整し、体温をコントロールしているそうです。
灼熱のサバンナを生き抜くための進化ですね。
社会的な役割
社会的な役割とは、
凶暴な肉食動物などに襲われる際などに、
特定の一頭だけを見分けられないようにするためと言われています。
最新の知見によると…
シマウマがしましまになった理由に関して、
上記のような議論が1870年代からおよそ140年以上にわたり論争を繰り広げてきたそうですが、あくまで仮説レベルに過ぎなかったようです。
そんな中、最新の知見により、長きに渡るその論争についに終止符が打たれたようです。
その最新の知見とは、
イギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンとアルフレッド・ラッセル・ウォレスらによって2012年からの研究によって明らかにされた、
「寄生性のハエから危害を防ぐ説」だそうです。
シマウマの生息域に生息する「アブ」と「ツェツェバエ」の2種類は吸血性をもつハエです。
シマウマなどのウマ科の動物に寄生するため、この危害に悩まされる可能性が高いのだそう。
しかしながら、実際はシマウマの血液はこのハエなどからはほとんど検出されず、
また「ツェツェバエ」が媒介となる“睡眠病”は、他の動物に比べて明らかにシマウマだけがかかりにくいというのです。
では、この説とシマウマの縞模様とはどのような関係があるのでしょうか!?
実は、シマウマの体表の模様である白と黒のコントラストは、
捕食者に光学的錯覚を引き起こさせるというのです。
実際に、吸血性のハエも縞模様を避け、均一な色の面に着地するという研究結果が得られたそうです。
この研究チームによると、
前述した仮説には一貫した根拠はないが、
「寄生性のハエから危害を防ぐ説」に関しては、その説が確からしい確率が非常に高いとしているそうです。
まとめ
今回は、シマウマの身体がしましま(縞模様)になった理由について調べてみました。
いかがでしたでしょうか!?
単なる一つの雑学に過ぎないと思う人もいるかもしれませんが、
「シマウマは何でしましまなの〜?」
という無邪気で好奇心旺盛な子供の疑問に答えることが可能になった歴史的な解明ではないかと思います。
動物にまつわる素朴な疑問はこちら
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