菜種梅雨(なたねづゆ)とは?春の季語にも使われるその意味って何?
2016/03/17
菜種梅雨って言葉をご存知ですか?
菜種梅雨=なたねづゆ
と読みます。
梅雨といえば、6〜7月頃が普通ですよね。
→「梅雨入り」や「梅雨明け」の定義って何?
では、この菜種梅雨って何なのでしょうか?
【菜種梅雨】とは、3月中旬から4月上旬にかけて降る梅雨のような長雨のことです。
この時期は、高気圧が北よりになると、日本の南岸沿いに前線が停滞します。
この停滞した前線によって、関東以西では、梅雨時のような雨が降るのです。
ちょうど時期として、菜の花が咲く時期にあたるため、【菜種梅雨】と呼ばれるようになったのです。
その他にも、
・催花雨(さいかう)
・春の長雨
・春霖(しゅんりん)
などとも言われています。
春の季語にも使われる菜種梅雨の意味などを解説します。
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→春の天気の特徴は?周期性が特徴?
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Contents
菜種梅雨とは?その意味は?
菜種梅雨とは、3月中旬から4月上旬にかけて降る長雨のことです。
菜の花が咲くこの時期には、集中豪雨が発生することは珍しいが、曇りや雨の日が多くすっきりしない天気が何日も続くことが多いのです。
冬の間、本州付近を支配していた高気圧の張り出しや、移動性高気圧の通り道が北に偏ります。
一方で、その北方高気圧の張り出しの南縁辺に沿って、冷湿な北東気流が吹いたり、本州南岸沿いに前線が停滞し易くなるために生ずるとされています。
この前線がもたらす長雨こそが【菜種梅雨】なんですね。
ちなみに、この菜種梅雨が去った後の5月初旬頃に降る雨のことを「たけのこ梅雨」なんて呼ぶそうです。
菜種梅雨は春の季語?
菜種梅雨は、季語として用いられています。
4月の季語として使われている菜種梅雨ですが、かつては俳人などの限られた人の専門用語だったそうです。
今では、様々な人が使うようになり、特に天気に左右される職業である大工やペンキ塗りの人達の間では、
「菜種梅雨のさなかですから、工期に余裕を見よう」
といったような使い方もされています。
なんとも風情を感じますよね。
春に関する雑学はこちら
→啓蟄ってどんな日?その意味は?カエルが関係するの?
まとめ
春の季語にも使われる菜種梅雨の意味などを解説しました。
春にも梅雨があったなんて全然知りませんでしたね。
それだけに「菜種梅雨」って言葉を知っている人も少ないかもしれません。
季語として用いるのは、もちろん良いですが、全く恩恵を受けない地域もあって、知らない人も多いので、使う際には注意が必要ですね。