夜中に足がつる原因は?対策はある?病気の前兆って本当?
“足がつる”
大抵はスポーツ選手が試合中に引き起こしたり、
慣れない運動後に引き起こした経験がある人もいるでしょう。
ただ、中には【夜中に足がつる】という人も少なくありません。
【夜中に足がつる】
というのは、主に高齢者や女性に多く見られる症状です。
「夜中に足がつるのですがどうしたら良いでしょうか?」
病院などでも多く聞かれる質問ですが、
そもそも足がつる原因が人によって異なるため、
一概に原因を特定することは簡単ではありません。
また、一般的に行われる対策を講じても
なかなか改善しない場合には、
重篤な病気が隠されていることも少なくないようです。
そこで今回は、夜中に足がつる原因や、その対策、さらにはどのような病気の前兆になり得るのかについて解説します。
Contents
そもそも【足がつる】とは?
【足がつる】
とにかく激痛で、思わず、痛たたたたたた…
と声が出てしまうほど。
好発部位は「ふくらはぎ」の筋肉で、
【腓腹筋】と呼ばれます。
正式には、「こむら返り」や「腓腹筋痙攣」、「腓腹筋クランプ」など、
様々な名称がありますが、一般的には【足がつる】という言葉で皆に通じるくらい、
多くの人が経験があるようです。
この時、筋肉はどのような状態になっているかというと、
筋肉が収縮して(し続けて)、弛緩しない状態にあります。
このような状態を引き起こす原因は様々ですが、
スポーツ選手などの激しい運動を行う者や、
高齢の女性などに好発します。
夜間に【足がつる】原因とは?
夜中に突然【足がつって】目を覚ましてしまった経験がある人は多いでしょう。
このような状態に陥るにはいくつかの原因があります。
筋疲労
“日中にたくさん運動をした”
“スポーツで体を動かした”
など、腓腹筋の疲労が生じている場合、筋肉が硬くなり中を通る血液が停滞します。
血液の循環不全が生じると老廃物などの疲労物質が排出できず、
末梢神経の興奮が抑制できず、持続的に筋肉の収縮が生じてしまい足がつってしまうのです。
また、夜間の就寝中は、筋肉を動かすことがないので、
筋収縮による“筋ポンプ作用”も十分に機能しないために余計に血液の循環不全が生じやすいのです。
高齢者は、若年者よりも筋肉量が減り筋肉内の血流が低下していること、
妊婦は、子宮によって下大静脈が圧迫されて血流が低下しやすいなど、
年齢や性別などによっても生じやすさに違いがあります。
電解質バランスの乱れ
電解質というのは、
“水に溶けると電気を通す物質”
のことでナトリウムやカリウム、カルシウムやリンなどのことを指します。
このような電解質が移動しながら、
筋肉は収縮することができるのですが、
スポーツを行なって過剰に汗をかいたり、大量の水分を失うことでこれらのバランスが崩れ、
筋肉の収縮がうまく行われなくなり【足がつって】しまうのです。
また、
・人工透析患者
・熱中症
・脱水
・利尿剤や降圧剤使用者
なども電解質のバランスが崩れやすいと言われています。
足の冷え
夜間に足を冷やしてしまったり、
夏場に冷房に当たりすぎてしまって足を冷やしてしまうと、
前述のように循環障害を起こしてしまい、
結果、【足がつり】やすくなってしまいます。
夜間に【足がつる】原因とは?
夜間に突然【足がつって】しまった場合、
緊急時の対処法としては、
持続的に収縮してしまっている筋肉を弛緩させてあげれば良いのです。
例えば、腓腹筋であればふくらはぎの筋肉なので、
“膝をしっかり伸ばしてつま先を掴み、自分の方へ曲げる”
ことによって腓腹筋がストレッチされ弛緩するのです。
イメージとしては、アキレス腱を伸ばす運動のような感じです。
タオルなどを用意しておいて下記のような方法も有効です。
その他の対処法としては、
前述したような足がつってしまう原因を除去することです。
・たくさん動いたりスポーツをした日は、腓腹筋をよくマッサージする
・足を冷やさないように風呂にゆっくり浸かる
・脱水が生じないように水分摂取をしっかり行い、大量の汗を書いた場合には塩分を摂取する
などが考えられます。
重篤な疾患が潜んでいることもある?
前述のような原因や対処法ともに当てはまらず、
いつまでたっても改善されない場合、
以下のような疾患の可能性も疑われます。
【血管病変】
・閉塞性動脈硬化症
・バージャー病
・下肢静脈瘤
【代謝異常】
・糖尿病
・肝硬変
・低栄養
【神経変性】
・筋萎縮性側索硬化症
・脊柱管狭窄症
・脳梗塞
・椎間板ヘルニア
など…
一例を紹介しましたが、
自己で判断するのは難しいため、必ず気になる場合には病院を受診するようにしましょう。
まとめ
今回は、夜中に足がつる原因や、その対策、さらにはどのような病気の前兆になり得るのかについて解説しました。
特に夏場などは疲労もしやすく、
水分摂取も怠りやすいことから、足もつりやすい時期とも言えます。
自分はどのような原因があるか確認し、対策などを行なって快眠を目指しましょう。