秋の虫|鳴き声|スズムシやコオロギ?
2016/03/06
夏も終わり、めっきり涼しくなった秋の夜になると、様々な虫たちの鳴き声が聞こえるようになります。
これもまた秋の訪れを感じる風情のあるものですよね。
では、このような鳴き声は一体どんな虫たちの鳴き声なのでしょうか!?
誰でも一度は聞いたことのある有名な唱歌「虫のこえ」には、
マツムシ・スズムシ・コオロギ・ウマオイ・クツワムシという5種類の虫たちが
それぞれの歌声とともに登場します。
「秋の夜長を 鳴き通す
ああおもしろい 虫のこえ〜」
懐かしい歌ですね。
実はこの虫たちの多くは、オスだけが鳴いているのです。
鳴き声は一種類ではなく、状況に応じて鳴き声を変えたりしています。
例えば、別の雄が近づいてきたときは威嚇に、メスを呼び寄せて求愛に、など使い分けているのです。
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いつ頃から鳴き始める!?
では、これらの虫たちはいつ頃から鳴き始めるのでしょうか!?
日本でも気温差によって地域差がありますが、涼しい地域であれば、8月頃から。
実は「鳴く」という活動も、気温と関係があるようです。
虫たちが鳴く気温はおおよそ15°〜30°くらいで、15°を下回るときは虫の鳴き声が聞こえなくなるそうです。
基本的には夜行性であり、日中は石の影などに隠れて過ごしています。
どうやって鳴いている!?
では、虫たちはどのように鳴いているのでしょうか!?
我々人間と同じように声を出して鳴いているのでしょうか!?
いいえ、そんなわけはなく、実は羽を使って音を鳴らしているのです。
正確には、前羽をこすり合わせて音を出しているのです。
もちろん羽の形状や音の出し方はそれぞれの虫によって異なり、結果として出る音も千差万別なのです。
それでは、5匹の虫たちの特徴やその鳴き声はどんな音なのかをみていきましょう。
秋の虫の鳴き声
マツムシ・スズムシ・コオロギ・ウマオイ・クツワムシそれぞれの虫の特徴や鳴き声を見ていきましょう。
【マツムシ】
「虫のこえ」の歌詞の中では「チンチロチンチロチンチロリン」と鳴いていますが、実際にはそのようには鳴かないようです。
「ピッ.ピリリ」や「チッ.チリン」などと鳴くようです。
【スズムシ】
スズムシは誰もが知っている虫ではないでしょうか。
その名の通り、鈴の音のような音色を奏でます。
「リーン.リーン..」と、まさしく秋の風物詩と呼ぶに相応しい音色です。
【コオロギ】
こちらも小さい頃に河原などで見たことがある人が多いでしょう。
コオロギは、鳴き声で縄張りを主張したり、メスを誘うなどのために利用します。
縄張り主張:「コロコロコロコロ、コロコロコロコロ…」
メスを誘う:「コロコロリー…コロコロリー…」
雄との争い:「キリキリキリ..キリキリキリ」 など、シーンによって使い分けるのです。
鳴き声によって今コオロギがどんな状況かも分かってしまいますね。
【ウオマイ】
このネーミングで姿を思い浮かべられる人はそういないでしょう。
ただし、この虫は非常に特徴的な鳴き声をしています。
「スイッチョ. .スイッチョ…」と鳴きます。
秋の夜で、妙な鳴き声を聞いたら、たぶんウオマイでしょう!
【クツワムシ】
クツワムシはキリギリスの仲間で、その姿カタチが、馬の轡(くつわ)の音に似ていることからついた名前だそうです。
「ガチャガチャ….ガチャガチャ」とけたたましい鳴き声で鳴きます。
たくましい鳴き声で一際目立ちますよ!
まとめ
秋に夜に鳴く代表的な虫たちの特徴や鳴き声などを紹介しました。
虫自体の姿はやっぱり「気持ち悪い」と誰もがそう思うかもしれませんが、それぞれの虫たちの奏でるハーモニーは秋を感じさせるものの一つです。
みなみにこの秋を感じさせるとか、虫の鳴き声を楽しむだとかは、日本人と中国人にしかわからない感覚なんですって。
日本人は、虫の鳴き声を左脳(言葉や音楽を聴く方の脳)で聴くのに対して、欧米人などの外国人は右脳(雑音とか機械音を聴く方の脳)で聞いているそうです。
脳の処理の違いでの変化、大変興味深いですね。
何より、日本人として音を楽しむことを忘れずに生活していきたいです!