蜂窩織炎とは?原因や症状は?治療法はある?
2016/06/17
蜂窩織炎(ほうかしきえん)という疾患をご存知でしょうか?
患った方か、医療従事者でなければあまり聞きなれない疾患ですよね。
蜂窩織炎は、皮膚感染症の一種で、10万人当たり、200人程度が発症するとされています。
「蜂窩織炎」は、主として黄色ブドウ球菌による皮膚感染症です。
感染部位は、真皮から皮下組織であり、感染を起こすと炎症が生じる化膿性の疾患です。
「蜂窩」とは、蜂の巣のことを指しています。
蜂窩織炎に感染すると、融解しきらずに残って浮遊している細菌が、「蜂の巣と、そこにいる蜂の幼虫」に見るえることからこのような命名が付いています。
感染者の多くは、膝から下のふくらはぎや足部に感染します。
治療すれば治る疾患ですが、感染症というだけあって、放置した場合は重症化をきたし命に関わることもあるので要注意です。
そこで今回は、蜂窩織炎とはどのような病気で、原因や症状、治療法などについて調べてみました。
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蜂窩織炎とは
蜂窩織炎の感染は、主に黄色ブドウ球菌によるものですが、化膿連鎖球菌など他の細菌によって生じることもあるそうです。
このような細菌の感染が原因となって生じます。
毛穴や汗の出る管、切り傷、水虫などの傷、皮膚炎の患部などから感染しやすいとされています。
また、子宮ガンや乳ガンなどの術後に認められやすいリンパ浮腫の合併症としても多いそうです。
また、細菌への抵抗力が低下している時に発症しやすく、特に中年以降の高齢者に発症しやすいです。
また、感染者の多くは、膝から下のふくらはぎや足部に感染します。
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蜂窩織炎の症状は
蜂窩織炎に感染すると、広い範囲で炎症による赤い腫れが生じます。
同時に熱感や疼痛などを生じることもあります。
全身症状としても、発熱や頭痛、関節痛など、一見風邪のような症状が出現しますが、感染した部位は明らかに大きく腫れているのが分かります。
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蜂窩織炎の治療は
蜂窩織炎は治る疾患なのでしょうか?
蜂窩織炎を発症すると、赤く熱発が生じている部位に対しては、安静にして冷却をします。
加えて、適切な抗生物質の投与を行うことで、数日から2週間程度で症状は軽快します。
軽症であれば、入院はせず治療も可能だそうですが、症状を放置して重症化すると命の危険があるので要注意です。
重症化した場合の合併症として、
・敗血症
・髄膜炎
・腎炎
などがあり、注意が必要です。
症状に気づいたら早めの受診が重要です。
予防方法は
蜂窩織炎を絶対的に予防できるかは分かりませんが、細菌が体内に入り込まないようにすることが予防につながります。
細菌が体内に侵入するのは、
・虫刺されによる引っかき傷の放置
・リンパ浮腫の管理不足
・水虫の残存による傷
などがあります。
虫刺されの場合は洗い流すなどの対応は可能ですが、
リンパ浮腫や、水虫などに関しては、原疾患の治療が必要となります。
まとめ
今回は、蜂窩織炎とはどのような病気で、原因や症状、治療法などについて調べてみました。
「自分の足ではないのでは…」
と思うほどに、大きく腫れてしまうこともあります。
必要な安静や治療を行うことで軽快できる疾患などの、早めの受診を心がけましょう!
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