秋や春の感染に注意が必要な「ライノウイルス」って?その症状は?
「ライノウイルス」
あまり聞きなれない名前のウイルスですが、
通常大人がひく風邪の1/2または1/3を占めているのがこのライノウイルスです。
「ライノウイルス」とは、
ピコルナウイルス科エンテロウイルス属に属する、
ライノウイルス系のウイルスの総称です。
いわゆる一般的な風邪の原因菌となっていますが、
特に感染率が高いのは、
“秋”と“春”なんです。
一般に体調を崩しやすい夏や冬には感染が少ないのが特徴です。
冬に感染で猛威を振るうのは、
RSウイルスやインフルエンザが一般的です。
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今回は、そんな「ライノウイルス」の症状や治療法、注意点などを解説します。
「ライノウイルス」とは?
「ライノウイルス」は、“Rhinovirus”と書き、
ライノ( rhino )とウイルス( virus )が合わさった言葉です。
ライノ( rhino )というのは、ギリシャ語において、「鼻」を意味する言葉だそうです。
「ライノウイルス」とは、
ピコルナウイルス科エンテロウイルス属に属する、
ライノウイルス系のウイルスの総称です。
一般的には、ヒトライノウイルスを指し、
その血清型は100種類以上と言われています。
大人が通常ひく風邪の代表的なウイルスとなります。
「ライノウイルス」の症状は?
「ライノウイルス」の症状はどのようなものなのでしょうか。
初期症状は、頭痛や呼吸器系の疾患であり、続発するように以下のような症状が出現します。
・鼻や喉の炎症や痛み
・発熱(比較的軽い)
・鼻水や鼻づまり
・くしゃみ
などです。
ウイルス自体が33℃で繁殖するため、
体内の深部での生存は難しく、咽頭や鼻などで繁殖します。
一般的な“鼻にくる風邪”といった症状ですね。
大抵は2週間以内には症状が治まります。
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喘息の場合には注意が必要?
前述のように、通常はただの風邪なのでそこまで心配することがないのですが、
「喘息」の症状を持っている人は要注意です。
気道の狭小化が生じ、
息苦しさや下気道の炎症が生じることがあるからです。
「ライノウイルス」の感染経路は?
「ライノウイルス」の感染経路は、
・飛沫感染
・接触感染
がほとんどです。
予防法としては、
風邪が疑われたらマスクをつけたり、
きちんとしたうがいや手洗いを行うなどの基本的な感染対策が必要です。
「ライノウイルス」の治療は?
「ライノウイルス」は、
100種類以上の種類があると言われているため、
ライノウイルスによる風邪を全て防ぐ特効薬を作ることは不可能に近いのです。
通常の治療は、“対症療法”が中心です。
安静にして自己免疫によって撃退するのが近道です。
中耳炎や気管支炎、肺炎などを引き起こした場合には抗生物質の投与が必要です。
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