危険な外来種「ヒアリ」ってどんな蟻?刺された時の症状は?天敵がいるって本当?
今、日本国内を大いに賑わせている、
危険な外来生物「ヒアリ」ですが、
皆さんはどれだけヒアリについて知っていますか?
せめて形態や刺された時の症状などを知っておきましょう。
「ヒアリ」とは、
南米大陸原産の蟻の一種です。
なんと、世界侵略的外来種ワースト100(そんなのあるんですね…)にも選出されている危険生物です。
※他には、コイ、ハツカネズミ、ニジマスなんかも選定されています。
そんな「ヒアリ」は、
2017年6月以降、兵庫県・愛知県・大阪府などの港で確認されています。
さらに、7月3日には、東京都の大井ふ頭でも確認されたというのです。
いずれも、海外からやってくるコンテナヤードで見つかっていることを受け、
主要な港内では調査が開始されているようです。
どうやら、公園や農耕地などに生息するそうなのですが、
海外が原産ということもあってその姿を想像できる人は少ないでしょう。
もし、日本で遭遇したら…
今回は、日本に上陸している危険な外来生物「ヒアリ」の形態や天敵などについて調べてみました。
「ヒアリ」とは?
「ヒアリ」とは、
ハチ目・アリ科・フタフシアリ亜科に属するアリの一種です。
主な原産地は南米で、
非常に強い毒針を持っていることが特徴です。
(スズメバチに匹敵する程度)
その他、アメリカや中国、オーストラリアなどにも移入分布しています。
体長は2-6mm程度で、
全体的に赤茶色を呈しています。
公園や草地、農耕地などを好み、
主に昼に行動し、夜間に行動することはないそうです。
「ヒアリ」は、
集団で、かつ相手を選ばず攻撃をしてくるため、
ネズミや爬虫類程度の小動物は容易に食い殺してしまいます。
実は、農業などにも影響があるようで、
生き物に限らず、作物などを食い荒らすこともあるようです。
「ヒアリ」に刺された時の症状は?
では、人間が「ヒアリ」に刺された場合は、
どのような症状が出現するのでしょうか!?
「ヒアリ」は、
毒針を持っていて、刺すことによって攻撃してきます。
しかも、連続で数回刺してくることも特徴です。
その症状は、重症度別に以下のような症状が出現します。
【軽度】
・熱いと感じる激しい痛みや痒み
・10時間ほど経つと膿が出る
【中度】
・部分的または全身に痒みを伴う蕁麻疹が出現
【重度】
・アナフィラキシーショックが出現
(呼吸困難・血圧低下・意識障害 etc…)
北米では毎年多くの死者を出すほどだそうです。
「ヒアリ」に刺された時の対処法は?
確実に「ヒアリ」に刺されたかを判別するのは難しいかもしれませんが、
上記のような症状が出現する場合には、病院の受診が必要です。
刺されたと感じた後に、
症状が悪化しない場合は、安静を原則にゆっくりと受診でも構わないですが、
急速に症状が悪化する場合には、
救急での病院受診が必要となります。
「ヒアリ」の天敵は?
「ヒアリ」には、意外とも思えるような天敵がいます。
それは、“ノミバエ”と呼ばれるアマゾンなどに生息するハエの一種です。
ノミバエの幼虫が、「ヒアリ」の内部に入って、
酵素を分解しながら成長するため、中から「ヒアリ」を駆逐するそうです。
ただ、問題なのは、
“日本にはこのような天敵がいない”ということです。
アメリカなどの一部の州では天敵としてのノミバエを導入しているそうです。
まとめ
今回は、日本の安全を脅かす危険な外来生物「ヒアリ」の形態や天敵などについて調べてみました。
おそらく、貿易の中心となる港周辺から上陸の可能性が高いですが、
徐々に内陸に広まることも予想されます。
今後の日本での対策などに注目が集まりそうですね。